先輩パパとママの毎日コラムvol.225

なんとなくおかあさん「できないことは、無理しない!~後編~」

2019/1/22
なんとなくおかあさん「できないことは、無理しない!... なんとなくおかあさん「できないことは、無理しない!...

2人の子どものママでもあるライター・小宮山さくらさんによる等身大の子育てコラム。

(前編のつづき)だから、いま、頑張って頑張って、頑張りすぎてつらくなっているお母さんに、お伝えできたらうれしいです。

おっぱいは三時間ごとにあげなくちゃ。
→わたしの場合は、最初は不安もあったけれど、授乳を続けているうちになんとなく我が子の授乳の個性みたいなものが分かってくる感覚があって、だんだんと肩の力を抜いて自分なりのペースで授乳することができるようになっていきました。

スマホもテレビも見ないで、赤ちゃんに集中しなきゃ。
→言っちゃいます。わたしは、どっちも見てました!テレビやスマホに夢中になっちゃって赤ちゃんを放ったらかし、なんてことはもちろん論外ですが、孤独に陥りやすかった産後の数ヵ月、好きなテレビでリラックスすることはとっても有効なストレス緩和法になったような気がします。それに、子育てのいろんな不安は、ネットの中に意外な答えが見つかることも。わたしは孤独感を感じてつらかったとき、いろんな質問サイトなどを見たり、SNSで同じ悩みを持っている人を探したりしました。ネットの向こうにたくさんの仲間がいるんだ!と感じられて、とっても心強かったです。

お昼寝中

できるだけ規則正しく寝起きしなくちゃ。
→わたしの場合、規則正しい生活は99%無理でした!つらいときには家族に頼りたい……ところでしたが、我が家は夫が忙しく産後はほぼワンオペで、両家の実家も遠かったので、こればっかりはどうにもならず、本当につらかった……。そこで、なるべく「ちゃんとできていない自分」に感じるストレスから自分を解放することを意識するように。「規則正しくできないのは仕方ない、わたしのせいじゃない、赤ちゃんは元気だし、大丈夫!」と言い聞かせながら頑張っていました。

料理も洗濯も、赤ちゃんが寝ている間にすませなくちゃ。
→赤ちゃんが寝ている間は、10分でもいいから自分を休ませたかったわたしは、「長い人生、今ぐらい、限界までためてみたって大丈夫!」なんて思って、ひたすらぼんやりしていました。料理する気力がゼロの日は、コンビニやデリバリーですませることもありました。そして気力が回復してきたら、無理せず休み休み家事に手をつけながら、なんとかこなしていました。

部屋はいつもきれいに片付けておかなくちゃ。
→はい、わたし、まったく無理でした。「産後は『緊急事態』なんだから、多少部屋が散らかってても、赤ちゃんにとって危険じゃなければきっと大丈夫!」とこれまた言い聞かせながら、なんとか日々を送っていました。写真を撮るときは、おもちゃをガーッとどけて、スペースを作ってから撮影したりしてましたよ。部屋には毎日おむつやタオルが散乱していましたが、それもいまとなっては良い思い出です。そして夫がお休みの日や、少しやる気があるときなんかに、「よーし、やるぞ!」と気合をいれて、ガーッと片付けていました。

きょうだいで遊んでいる様子

離乳食は完全手作りじゃなきゃ。
→もちろん手作りは素晴らしいですが、ここでもやっぱりわたしには、完璧ママは無理でした。ときどきは市販のものに頼っていましたし、普段の大人用のご飯とお味噌汁を薄めて伸ばしただけでも立派な離乳食になるんだ!と気づいたときは嬉しかったです。つらくなったらサボりつつ、手作りは楽しめる範囲で楽しみながら、ゆるゆる頑張りました。そうそう、野菜の裏ごしなんかは数食ぶんまとめて作って、冷凍保存してました。

ごはん

赤ちゃんがいてもきれいでいなくちゃ。
→わたしは産後3ヵ月で髪の毛がごっそり抜けて見るからに髪質がパサパサになり、体重が落ちすぎて頬もこけ、きれいとはほど遠い状態でしたが、「ま、緊急事態だしね」と割り切って、あまり考えすぎないようにしました。といいつつ、やっぱり、いつもの自分と違う自分になってしまうことは大きなストレスで、けっこう落ち込んでしまいましたが……、それでも、「顔も頭も、ちょっとくらいほったらかしでも大丈夫。眉毛がなくても気にしない!」と思うようにしていました。

要するに、どんなときも心がけていたのは、「できないことは、無理しない!」ということ。「きれいな自分でいること」「ちゃんと家事をこなすこと」「理想の子育てを実行すること」などの「がんばること」が「喜び」や「充実感」につながるときはもちろんよいけれど、逆に「ストレス」や「プレッシャー」につながるときは、躊躇せずに「がんばる!」を「がんばらない!」に切り替えるようにしていました。

そして、自分の子育てと誰か他の人の子育てを比較してしまうとき。「共感してほっとする」ならいいのですが、「自分と違いすぎて、このままじゃダメだと不安になる」のなら赤信号!比較、ストップ!理想のママ像は、いったん横においておこう!と考えました。それにきっと、雑誌やテレビに出てる素敵なママたちだって、表には見せていない、等身大の姿をそれぞれ持っているはず(実際、わたしが取材でお会いしたたくさんの素敵ママさんたちは、みなさん例外なく悩みや不安も持っていたし、弱音も素直に教えてくれました)。そう思うだけで、少し楽になるような気がしたのでした。

ぎゅーっ

赤ちゃんとの日々はサバイバルです。でも、いま改めて我が身を振り返ると、世界一ハッピーなサバイバルだったなあ、としみじみ思います。ときには理想のママをサボりながら、ときには家事を溜め込みながら、だましだまし、休み休み、自分のリズムで赤ちゃんとの暮らしを楽しんでくださいね。

小宮山さくら

PROFILE

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ライター。クリエイターへの取材やインタビューを中心に、『カメラ日和』『tocotoco』(第一プログレス)などの雑誌、書籍、広告などで活動。参加書籍に『無名の頃』(パイインターナショナル)、『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『エジプト塩の本』(美術出版社)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)など。目下、2児の子育て中。

(制作 * エチカ)

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