先輩パパとママの毎日コラムvol.228

後藤家の子育て日記「はじめての立ち会い出産」

2019/2/1
後藤家の子育て日記「はじめての立ち会い出産」 後藤家の子育て日記「はじめての立ち会い出産」

京都の海の町・久美浜で暮らす後藤さん一家。父と母と息子・季之介くんの3人暮らしに新しい家族が増えました。父・孝文さんに聞く「立ち会い出産」のはなし。

季之介も2人目の子も、妊婦健診から出産まで最寄りの同じ病院にお世話になった。

妻も僕も出産時は立ち会いしたいと意見は一致していた。ただ、季之介の出産時にはその病院がまだ立ち会い出産に対応していなくて、分娩室で産まれる瞬間に立ち会うことができなかった。それから間もなくその病院も立ち会い出産ができるようになり、第2子である今回の出産では立ち会いを希望した。本当のところは、やっぱり第1子のまるっきりはじめてのときに立ち会いしたかったな〜と思っていたけど、そうは言ってもはじめての経験。ちょっとドキドキしていた。

今回の妊娠では、妻の体調もわりと安定していて、まだまだ手のかかる季之介もいる生活の中であっという間に時間が過ぎ、ふと気づくと出産予定日がすぐそこまで近づいていた。「もう臨月やん!」と思いはじめたら、前回以上にソワソワしたのを覚えている。僕が仕事中に陣痛きたらどうしようとか、家で破水したらどうしようとか、病院行ってる間の季之介どうしようとか。まあ僕の両親と同居しているから、大半の事は助けてもらえるから大丈夫なんだけど。

それでもソワソワしたのは、やっぱり立ち会い出産が控えてたからだと思う。楽しみ半分、心配半分、な感じ。壮絶な場面でうまくサポートできるのか……。

産まれる前に3人で記念写真産まれる前に3人で記念写真

そしてついにやってきた出産当日。 いつもは僕が出勤途中に季之介を保育園へ送り届けてたけど、その日は若干遅刻ぎみだったから妻に送りを頼んだ。予定日は近づいてたけど産まれる気配もなく、妻もいつも通りな感じだった。保育園に送り届けたあと、普通に掃除や洗濯もしてたらしい。

仕事しはじめて少し経った午前10時過ぎ、職場の外線電話が鳴り「まさかな〜」と思ったら、まさかの妻だった。「まだ遠い感じがするけど、陣痛きたかも。病院に電話してお義父さんに連れてってもらうね。」とのことだった。ついにきたか〜!と思いつつも、まだ産まれるまで時間かかりそうだし、とりあえず残ってる仕事をチャチャっと片して駆けつけようと思った(家から病院まで車で30分はかかるし)。

仕事をひと段落させ早退させてもらい、病院に駆けつけたのが午前11時半過ぎ。ちょうど妻も診察が終わり、今日出産することが決まって陣痛室へ入る直前だった。妻はフーフー言いながらも落ち着いた感じで、自分で歩いて陣痛室へ入った。

季之介のときは陣痛はじまってから産まれるまで20時間くらいかかったから、今回も同じくらいの長丁場になるだろうね〜と話していた。まだまだ余裕そうな妻の様子も相まって、長期戦を覚悟して共に陣痛室へ入った。

陣痛室のベッドに横になると、はじめからかなり痛そうに、苦しそうにする妻。「あれ?前もはじめからこんなに痛がってたっけ?」と思いつつ、腰をさすったり声をかけたりした。 しかし、短時間でどんどん辛そうになっていく妻。看護師さんもバタバタしはじめて「内診するから旦那さんは外でお待ちを!」と言われて出て待っていた。

扉が開いたかと思ったら、(声かけられることもなく)そのままベッドごと分娩室へ入って行ってしまった。

「え〜!?もう産まれるの!?それより立ち会いの予定なんだけど入れないの!?」と思いつつ、分娩室の外で茫然としていた。看護師さんや先生もみんな分娩室へ入っちゃって声かけれる人もおらず……。

そうこうしていると、今にも産みそうな妻の叫び声が聞こえてきて「こうなったら自分から分娩室へ入るか!?」と思いはじめた頃、やっと中から看護師さんが顔を出して「お父さん早く!産まれるよ!」と招き入れてくれた。僕が入ってからものの数分で赤ん坊は産まれた。午後12時50分出生。

大きな産声をあげた元気いっぱいの女の子大きな産声をあげた元気いっぱいの女の子

父ちゃん本当にギリギリセーフ!あとから聞いたら、妻が「旦那さんがおらん!」と叫んだらしく、それで看護師さんが思い出して招き入れてくれたらしい(オイオイ!まあ結果オーライか)。

思わぬドタバタ劇のスピード出産だったけど、産まれた瞬間には自然と涙が出てきた。心の底からよかったと思えた。妻も娘もよく頑張ってくれた。ありがとう。

そして、後藤家の新たな生活がはじまった。

出産翌日、妻もすっかり母の顔出産翌日、妻もすっかり母の顔
兄と妹の初対面、季之介も嬉しそう兄と妹の初対面、季之介も嬉しそう
後藤孝文

PROFILE

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京都の海の町・久美浜で暮らし、日々の生活を写真におさめる。

(制作 * エチカ)

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