オガワナホ

先輩パパとママの毎日コラム

vol.339

オガワナホのいろいろ子そだて記「母子同室がはじまった」

ついに赤ちゃんと対面したオガワナホさん。母子同室で初めての授乳に奮闘していた頃の思い出です。

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帝王切開で生まれたベビは少しだけ呼吸障害があり(帝王切開の出産ではよくあることらしい)出産当日は新生児室預かりに。わたしは部屋で安静していて対面できず。はじめての授乳は夫が哺乳瓶で行いました。動画も撮ってきてくれたので、ようやく我が子の全貌を知ることに。わたしの術後の経過は順調で傷の痛みはまだあるものの、30代で体験した子宮筋腫の手術後よりずっと回復が早い感じ(子宮筋腫の手術では麻酔からなかなか回復せず、何日もヘロヘロでした)。

翌日から始まった母子同室。ようやく対面した我が子の小ささに感動し、いろいろな気持ちをかみしめたい状況の中、さっそくおっぱいのマッサージや搾乳器の指導を受け、授乳が始まりました。数時間前初めてあった看護師さんにおっぱいをさらけ出し、乳首をグリグリされ、つままれ、乳をぴゅーっと出されるなんともいえない初体験です。頭の中には乳牛の搾乳シーンがずっと浮かび、牛たちもこんな気分なのだろうかと想像をめぐらせました。出始めの母乳は栄養たっぷりで少しでも赤ちゃんに与えた方がよいそうで、看護師さんが小さなボトルをおっぱいにあて、乳首をつまんで集めてくれます。これがほんとに痛い痛い!もう呑気に乳牛の気分に思いを馳せている場合ではありません。

出始めの頃の母乳、黄色いことに驚いて撮影。出始めの頃の母乳、黄色いことに驚いて撮影。

帝王切開だと母乳がすぐに出ないのではと不安がありましたが、生まれたてのふにゃふにゃの生き物を胸に抱え、おっぱいを吸ってもらったら、朝までかっさかさだった乳首は潤い、胸は張りはじめました。大量ではないものの少しずつ出ていて自分の動物っぽさに、ただただ驚くばかり。そして、まだ目も見えていないのにおっぱいを探して必死に私の体を登り、口をパクパクするベビも同じく小さな動物で、ついつい感動して観察してしまいます。でも赤ちゃんも母も超新米。お互いにどうしていいかわからない!本当にわからないんです。

授乳にはいろんなポジショニングがあるそうで、よく見る横抱き、縦抱き、添い乳、レイドバックなどなど。母のおっぱいと乳首の形、ベビの口の大きさなどを考慮し、ベストなポジションを探すのですが、これが本当に難しい。看護師さんがお手伝いしてくれるけど、首のすわっていないふにゃふにゃの赤ちゃんをいろんな角度で抱くのも緊張するし、口と乳首の位置関係の正解がわからず、あたふたするばかり。授乳クッションも持ってきていなかったので、枕を折ったり、お布団を折りたたんでちょうどいい高さを探したりと必死です。新米母が大奮闘している中、ベビは途中で疲れて眠ってしまい、口を開かず無反応に。声をかけても、ほっぺを触ってみたり、足をくすぐってみてもスヤスヤ。そしてまた母は焦り半べその無限ループ。

赤ちゃん

結局私は色々試した結果、フットボール抱きというポジショニングに落ち着きました。その名の通りフットボールを片方の脇に抱えるように、ベビを小脇に抱えるスタイルです。乳首だけでなく、乳輪までくわえてもらうことで母乳が飲みやすくなるのだけど、生まれたばかりのベビの口のちいさいこと。呪文のように「はい、おおきなおくちー」「おおきなおくちー」と言いながら、ちいさな口におっぱいを押し込む様子は滑稽だったと思います。授乳したり搾乳したりと忙しく必死すぎて、パジャマの上着が邪魔になり、しまいには脱ぎ捨て上半身裸で授乳していました。時々様子を見にきてくれる看護師さんに驚かれること、何度も。見た目を気にする余裕も恥じらいも、どこかへ置いてきてしまったようです。

帝王切開への恐怖が強すぎて出産までの予習はたくさんしたのに、その後のことはまったくと言っていいほど勉強していなかったことを後悔しまくりでした。これから出産のみなさまは、ぜひともマイ授乳クッション、それから乳首を保護するクリームをお持ちください!

オガワナホ

PROFILE

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日本、アメリカ、台湾、香港など国内外で活躍中のイラストレーター。書籍や雑誌、文具などのグッズのほか絵本も手掛ける。ご主人・娘さん・愛犬と4人でのんびり東京暮らし。
www.naho.com

(制作 * エチカ)

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コモドライフ編集長NOTE