夫婦で子ども服や刺繍のバッグ、ぬいぐるみのお店を営む貝戸さん。 2人のお子さまのママでもある貝戸さんに、子育てエピソードを伺いました。
名前を覚えてもらえる! 刺繍入りスタイ
ーー貝戸さんはパパが「Pretzel」というブランド名で子ども服を作られているんですよね。お子さまにはどんな洋服を着せているのですか?特に周りの方からも評判だったものはありますか?
貝戸
子どもたちは生まれてからずっと夫が作った服を着ています。おでかけするときには兄妹でお揃いにしたり、晴れ着のときには刺繍を施した服を着せたりしておしゃれを楽しんでいます。
特に、夫が子どもの雰囲気に合わせて刺繍した名前入りのスタイや子ども服は、私もお気に入りですし、周りの方にも好評でした。
なによりみんなに名前を呼んでもらうきっかけになったことが嬉しかったです。
ーーそのアイデアは素敵ですね!お子さまのお気に入りはどんな洋服ですか?
貝戸
私たち大人と同じ格好をしたいようで、焦茶のカットソーや深緑のシャツや濃紺のパンツなど、落ち着いた色味の服が好きみたいです。親が作ったと知ると喜んで着てくれるので、それだけで嬉しいです。
息子は着ている服を家に遊びに来てくれた友人たちに「格好良いね!」と言ってもらえるのが何よりも嬉しいようで、服を選びながら「今日も格好良いねって言ってもらえるかな」と期待している姿が微笑ましいです。
ーーお子さまの洋服を手作りするとき、どんな点にこだわっていますか? 手作りの魅力はなんでしょう?
貝戸
天然素材であることや年月が経過しても飽きないデザインであること、
スナップではなくボタンを使用するなど大人の服と同じ仕様にすることです。
じっとすることが苦手な幼児期のボタン掛けは大変ですが、それも親と子どもがふれあう大切な時間として考えているんです。
子どもが夫の作った服を嬉しそうに着ている姿を見ると、いつも幸せな気持ちになります。
ーー貝戸さんは子ども服のほかにも、ママが「Frederic」という名で手作りのぬいぐるみを作っていますよね。
貝戸
はい。いろいろな動物のぬいぐるみを作っているのですが、そのなかのひとつ、BOOというくまのぬいぐるみをそれぞれの子どもにプレゼントしました。どちらも生まれる数日前にできあがって、それからはいつも一緒です。
BOOと一緒にいる日常を写真に収めることが多いのですが、生まれた時は同じくらいの大きさだったのに、今ではすっかり背が伸びて、ぬいぐるみと共に成長していく姿が感慨深いです。BOOが段々とくたくたになっていく姿もまた愛おしいです。
ーーいつも一緒なんてかわいいですね。お子さまたちのお気に入りなんですね。
貝戸
素材も型紙もまったく同じぬいぐるみなのですが、手作りなので表情が微妙に違うんです。
子どもたちは顔を見るだけでどちらが自分のBOO かすぐに分かるようで、「がっくんのボー」「きっきのボー」と呼んで大切にしています。
口に指が入る作りになっているので、おままごとをするのが楽しいらしく、スプーンを口に運んでスープをあげたり、ストローをくわえさせてジュースをあげたりしています。夜は、お布団を掛けて子守唄を歌いながら寝かしつけたりと、まるで自分の子どものように可愛がっています。
ーー手作りが苦手だけど、我が子のために何かしてあげたい……というママさんも多いと思います。 先輩ママとして一言メッセージをお願いします!
貝戸
どんな風に仕上がっても、子どもには親の愛情が伝わると思いますので、まずは簡単なスタイから作り始めてみるのがいいかなと思います。
お手元にある子ども服や身の回りのものにワンポイントの刺繍をしたり、ポンポンやタッセルなど可愛らしい手芸材料を付けるだけでも、子どもにとっては特別なものになるので、きっと喜んでくれると思います。
PROFILE
貝戸由希このライターの記事一覧
「Frederic」ぬいぐるみ作家。子供服とイーラーショシュ刺繍の店「Pretzel」を夫婦で営む。3才の息子と、1才の娘のママ。http://www.pret-zel.com
(制作 * エチカ)