先輩パパとママの毎日コラムvol.341

1+1+1+1=∞の日々「お下がりばかり着せていた私が子ども服にどハマりするまで」

2020/7/8
1+1+1+1=∞の日々「お下がりばかり着せてい... 1+1+1+1=∞の日々「お下がりばかり着せてい...

子ども服に詳しい岸野恵加さん。子ども服にハマったきっかけと、そのファッションライフを教えてもらいました。

初めての子である息子を生んだときは、なぜかいつの間にか「子ども服はすぐサイズアウトしてしまうから、とにかく安く済ませられるならそれが一番」という思考に支配されていました。周りの友人からお下がりをいろいろといただいていたこともあって、出産前の準備でも新品はほぼ肌着しか買わず、という状況。足りているからそれでいい、という考えになんの疑問も持っていませんでした。

当時の写真を見返すと、サイズがぴったりと合っていないのに着せてしまっていたり、息子に少し申し訳なくなることもあります(笑)。同世代の友人より出産が少し早かったので、あまり知識やこだわりがなく、見よう見まねでやってしまっていたのです。

そんな私が雷に打たれたように子ども服にハマったのは、息子が1才を過ぎる頃。子育ての情報を得るために、同じくらいの赤ちゃんの写真を載せているママをSNSでフォローして交流するようになっていましたが、ある日友人のページに行き着いたときに、見たこともない絶妙な色味の洋服を着せているのを見て、なんて素敵なんだ!と驚いたのです。

調べてみるとそれはスペインのブランドで、日本のお店で仕入れているお店はほんの一握りのようでした。写真を見れば見るほど魅了され、私のオタク根性がどんどん炸裂。数珠つなぎで情報を吸収し、周辺のブランドや、それを取り扱っている海外のセレクトショップから個人輸入する方法なども調べ尽くし、1ヵ月くらいが経つ頃にはすっかり情報通になっていました。

▲柄のジャケットが最初にほれこんだ、スペインのブランドの洋服▲柄のジャケットが最初にほれこんだ、スペインのブランドの洋服

それから同じく子ども服好きの友人がSNSを通じてできたり、お店をしている人と子ども服店のイベントで交流したり。どんどん輪が広がっていって、子ども服が好きという共通の気持ちを通わせてたくさんの人と繋がることができました。その頃の私は育児に悩みや苦しさばかりを抱えてしまっていたので、子ども服のことを調べている時間は最大の息抜きで。子どもにかわいい服を着せていると、また育児を頑張ろうという活力が湧いてくる感覚がありました。それは8年が経った今日も変わっておらず、素敵な子ども服に触れることは、私が毎日育児に奮闘していく上で大きな原動力になっています。

子ども服の知識がついていって、唯一の心残りだったのが、息子のときにベビー服を存分に堪能しなかったことでした。ベビー服といえば、赤ちゃんのかわいい頭身を最大限かわいく見せてくれるロンパースや、ほっぺたのシルエットが引き立つようなボンネット、ぷっくりお尻を可愛く包むブルマなど、魅惑のアイテムが本当にたくさん。海外の子ども服は特に、ベビー服の形や色味が日本にはないものであることが多く、なんで私はこんな素敵なアイテムを楽しまなかったんだ!と悔しさが募る一方で…(笑)。なので娘を妊娠したときには、ベビー服を余すところなく堪能してやるぞ、と、メラメラと燃えていました。

お出かけが増える、首が据わった頃にはすっかり冬。娘は薄毛だったので、ボンネットはトレードマークのように何種類も揃えて楽しみました。ウサギや猫の耳が付いたようなデザインのものは、被せると悶絶級のかわいさで、ウサギに見立てて写真を撮って楽しんだり。赤ちゃん用の着ぐるみなどはその当時も色々と販売されていましたが、着ぐるみだと日常で気軽に着せるということは難しいので、耳付きボンネットは手軽にプチ変身気分が味わえるアイテムでもあると思います。ロンパースもリバティ生地のものやニットのバッククロスストラップ付きのものなど、赤ちゃんらしい形をタイツと合わせたり。今でもあのかわいい姿は頭にしっかり焼き付いています。

2才くらいになってベビーサイズを卒業するときには、お姉さんになってしまった気がしてやはり少し寂しかったですが、存分にベビー服を楽しんだぞという実感があったので、悔いは残らなかったです(笑)。

ボンネットはトレードマークのように何種類も揃えて楽しみました。

子ども服はいずれ着せられなくなってしまうもの。最初は私も、そこにお金をかけるなんて無駄なのでは?と思ってしまっていました。でも今は、そこから生まれたつながりや、かわいい服に包まれた我が子の姿の記憶など、たくさんの宝物を私に与えてくれた尊い存在であると感じますし、ひたすら感謝しています。また、サイズアウトした服を見返すと、こんなに小さかったんだなあと実感できることも多く、思い出がどんどん物に染み込んで残っていってくれる感覚も、私が子ども服を好きなひとつの要因なのかもしれません。

あと少ししたら、娘も着たい服を自分で選ぶようになるでしょう。その日が来るのも楽しみですし、あと残りわずかであろう母が選ばせてもらえる期間も、存分に楽しんで、限られたときを過ごしたいと思います。

岸野恵加(きしのけいか)

PROFILE

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2011年生まれ男児と2016年生まれ女児の母。編集者として働くかたわら、インタビューZINE『meine(マイネ)』を発行するなど活動の幅を広げている。ドラマーとしても活動(所属バンド『the mornings』は現在休止中)。
https://www.instagram.com/kemonokeika/
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