先輩パパとママの毎日コラムvol.62

子育てを、ちょっと素敵にする工夫「ミールトレインで出産直後のママを応援!」

2017/4/19
子育てを、ちょっと素敵にする工夫「ミールトレインで... 子育てを、ちょっと素敵にする工夫「ミールトレインで...

アメリカ・オレゴン州にあるアシュランドという芸術活動が盛んな美しい都市で暮らすセキアキコさんのアメリカでの子育てエピソード。

アメリカで子育てを始めて2年目。ママ友が第二子を出産したときに「ミールトレイン」のことを知り、なにこの素敵すぎるシステム!と衝撃を受けました。

ミールトレインとは、簡単に言うと「出産直後のママのところに、みんなで順番に夕ご飯を届けてあげよう!」というもの。

出産直後であっても生まれたばかりの赤ちゃんにつきっきりでも、ご飯は作らないといけない。掃除や洗濯はちょっと後回しにもできるけど、お料理だけは避けて通れません。わたしも息子を出産したときは、フラフラになりながら夕食の準備をしていました。凝った料理なんて作れません、なにせフラフラなので!そんなとき、友達がおいしいディナーを届けてくれたら……想像しただけで、目の前がキラキラと輝いてきます!

ミールトレイン用のクーラーボックス

アメリカでは、無料で利用できるミールトレイン専用のウェブサイトもあり、誰が何日に何の料理を届けるかを簡単に登録できます。ご飯を届ける人は必ず「今日は○○時にお届けします」と事前にメールして確認を取ってから届けます。でも受け取るママさんは、赤ちゃんがぐずって受け取る余裕がないときや、疲れてしまってあまり人と会いたくないときもありますよね。そんなときは家の外や玄関などにクーラーボックスを置いて、そこにご飯を届けてもらうことも出来るんです。

玄関飾り

わたしが友人にご飯を届けたときは、赤ちゃんは生後5日!(アメリカでは病院には1晩しか泊まらないのが普通です。)さすがに家に上がるのは申し訳ないかな、と思っていたら、「ぜひ、ベビーに会いにきて!」と言ってくれたので、お家で直接ご飯を手渡しました。

ですが、別の友達のケースでは、ほぼ毎回クーラーボックスに届けてもらっていたそうです。「初めての子だから、この子との時間を大切にしたかったの。それに受け取りの時間を調整する必要もない、届けてくれる人もその人の都合の良いときに置いていける。だから、みんな気を遣う必要がなくてよかったわ!」と教えてくれました。そう、ママの性格もひとそれぞれ。友達に会っておしゃべりしたい!というママもいれば、プライベートな時間を大切にしたい!というママもいます。自分のライフスタイルに合った選択ができることも、ミールトレインの良いとろです。

さて、ミールトレインのお誘いのメールが届いたとき、すぐに「これは参加しなくちゃ!」とOKの返事をしたものの、一体どんな料理を届ければいいのか、かなり迷いました。なのでメニューを決めるときはまず、ミールトレイン専用ウェブサイトで他の人が何を届けるのかを見て、それを参考にして他の人とかぶらないようにしました。

サイトにはその他にも、アレルギーのある食品や上の子の嫌いな食べ物、はたまた好きなレストランの好きなメニューも(もちろん、これもOK!)記載されていてとても助かりました。そして悩んだ結果、「ピザは家族みんな大好き」と書いてあったので、自家製ピザを焼いてお届けすることに。サラダとスパークリングウォーターとクッキーも添えました。

ミールトレインで届けた食べ物

息子は当時、「赤ちゃん」という存在に興味を持ちはじめた頃でした。そのせいか、「今日ね、○○ちゃんのおうちのベイビーに会いに行くんだよ。夕ご飯もって、一緒に行こうね。」と言うととても喜んで、進んで料理のお手伝いをしてくれました。

息子さん

友人のお家に着くと、赤ちゃんはスヤスヤ眠っていました。息子は、なんとなくおっかなびっくり赤ちゃんに近づいてのぞき込み、じーっと見つめてから小声で「赤ちゃん、かわいいね」とニコニコしながらわたしに言ってきました。息子のお友達は、もうしっかり「お姉ちゃん」になっていて、大きな声を出した息子に「しーっ」と言う姿がなんだか頼もしかったです。息子にとっても、自分はもう赤ちゃんじゃないんだ!という自覚を持つ良い機会になりました。

赤ちゃん

最後に伝えたい、ミールトレインの極意。それは、「とにかく好意に甘えていいよ」ということ。出産直後のママを少しでも助けたい、みんなその想いだけで参加しています。だから、ご飯を届けてもらうママさんはちょっとくらいワガママ言ってもいいんです。もちろん、ご飯のお代を払うことも、お返しの品も必要ありません。

わたしがご飯を届けた友人は当時を振り返って、「あのときご飯を届けてもらって、ほんっとに助かったのよ!」と言っていました。そしてその後、友達ママさんのために何度もミールトレインを主催しているそうです!

セキアキコ

PROFILE

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アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
http://ameblo.jp/aco-84/

(制作 * エチカ)

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