先輩パパとママの毎日コラムvol.388

1+1+1+1=∞の日々「赤ちゃんを育てながらの家づくり」物件探し編

2021/1/27
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編集者・岸野恵加さんが、子育てしながら納得のいくマイホームを手に入れるまでを、2回にわたってお届けします。

なぜかずっと、マイホーム、という響きは自分とは縁遠いものだと思ってぼんやり過ごしてきてしまい、やっと本格的に考えるようになったのは、娘が産まれ、息子が翌年に小学校入学を控えたタイミングでした。

小学校に入ってしまうとやはり気軽に引っ越すことは難しくなる。入学前の今動かないときっと間に合わない、と、急に焦ってはみたものの、何から考えればいいのか五里霧中。何はともあれ、まずは住むエリアを決めなくては、というところから始めました。

そのときは勤務地から1時間ほどかかる実家の近くに住んでいたのですが、やはり通勤の長さがつらくなってきていたため、もう少し通勤時間が短くなる沿線を候補に。実家近くの街に住み続ければ両親を頼れるし、息子の友達やその親御さんたちとのつながりも保ち続けられるという安心感はあったのでとても悩みましたが、やはり毎日のことなので「負担を減らすならこのタイミングしかない」と決断しました。

注文住宅、建売、リノベーション、新築マンションなど、マイホームと言ってもいろんな選択肢がありますが、私たちが選択したのは中古マンションのリノベーション。内装を好きに作れて、ある程度の広さが比較的お得な価格で手に入り、駅近など利便性の高い物件が多い、というところが、自分たちの求めるスタイルに合っていたのが決め手でした。

物件選び中の写真。物件選び中の写真。

まずは物件選び。探し始めたとき私は育休中で、娘は生後5ヵ月でした。育休で時間があるから動きやすいだろう、と思っていましたが、やはり大きすぎる買い物のマイホーム、そう簡単にはいきません。しっかりみっちり物件のことを調べて、内見のときには隅から隅まで見て、限られた時間で判断材料をたくさんゲットしてくる必要があります。想定外だったのが、物件選びは早い者勝ちで、いい物件は巡り合わせとスピード勝負であるということ。中古市場は自分の条件に合った物件がいつでも出てくれているわけではなく、いい物件は出ると同時に誰かに押さえられてしまったりします。常に物件情報に目を光らせていなくてはならず、朝起きたら授乳しながらまず不動産のサイトを覗き、寝る前にも欠かさずチェックするような生活が始まりました。それは次第にプレッシャーのようになっていき、条件に合う物件がしばらく出てこないと、「ああ、このまま一生見つからないのでは…」という絶望感に襲われてしまうことも(なので、物件探しは本当に焦らず気長に、長期戦を想定して行うのが精神衛生的には絶対いいと思います。我が家はさまざまな事情から、早めの決断が必要だったのですが…)。

毎週末、土日は内見が当たり前の生活に。ときには私と娘だけで、電車を乗り継いで物件を見に行くことも。抱っこ紐に入れておけば大人しくしてくれる月齢だったのは今思えばよかったのかもしれないですが、やはり大変は大変でした。

家を探すにあたって重視していたのは、子どもと安心して暮らせる街であるか。息子の入学タイミングでの引越しになるため、通学路が安全かどうかは特に入念にチェックしていました。家を出てから学校までの道を実際に歩いてみて、心配なく送り出せるかどうか。物件自体がよくても、狭い道でバスが往来する道を通らねばならないなど、少しでも心配を覚えてしまう物件はすぐに候補から外しました。

なかなかいい出会いがなく少しあきらめかけていたある日、サイトを覗いていてポッと出てきた新着物件。エリアも希望通り、想定より広いのに価格も予算内という条件で、これは、ついに、運命の出会いなのでは…!?と思いました。内見に行くと、急な坂の上なのが少しネックではありましたが、その分見晴らしがよく、住環境もとてもよさそう。駅前から続く小さな商店街が醸し出す、のんびりとした雰囲気に惹かれました。夫婦ともに即決で、その日のうちにすぐ申し込みをしました(後からわかった話では、同じ日にすでに3件内見が入っていて、他にも購入を申し込みかけた方がいたそうです。やっぱりいい物件はタッチの差でなくなる…!と震えました)。

引き渡しの日の子どもたち。引き渡しの日の子どもたち。

マイホームを構えるタイミングは本当に難しくて、子どもの人数が固まってからが考えやすいなどの面はやっぱりあると思うのですが、腰を据える居住エリアを決めるのは早ければ早いほどいいのかなあ、という所感が今の自分にはあります。子どもにまつわる交友関係をゼロから作り上げていくのはなかなかの労力なので、息子が保育園に入る頃から同じエリアで暮らせていたら、いろいろな苦労をしなくてよかっただろうな、と思ったり。

実際に住み始めてもうすぐ3年が経ちますが、周囲の人々の人柄も本当によく、やっぱり自分の肌で感じた直感は当たるな、と実感しています。

次回は家の内装、リノベーションをどのように進めていったかをお話ししたいと思います。

リノベーション会社での打ち合わせ風景。床材を選んでいるところ。リノベーション会社での打ち合わせ風景。床材を選んでいるところ。
岸野恵加(きしのけいか)

PROFILE

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2011年生まれ男児と2016年生まれ女児の母。編集者として働くかたわら、インタビューZINE『meine(マイネ)』を発行するなど活動の幅を広げている。ドラマーとしても活動(所属バンド『the mornings』は現在休止中)。
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