先輩パパとママに聞きました!vol.130

赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.1「マタニティ期も、いつもの自分で。」

2021/4/6
赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.1「マタニティ... 赤ちゃんとおしゃれの自由な関係。vol.1「マタニティ...

多くのファンを持つ大阪のファッションブランド「MOI」のデザイナー、岡田奈美さん。この冬に満1才を迎えたばかりの縫(ぬい)ちゃんを育てながら、天職とも言えるデザイナー業に日夜全力で取り組んでいます。ファッションとものづくりを心から愛する岡田さんならではの赤ちゃんとおしゃれの話、妊娠・出産、そして子育てと仕事の関係について、全6回に渡ってお聞きしました。1回目は妊娠中のおしゃれについてのお話です。

マタニティファッション

——普段から、とても自然に自分らしい個性が感じられるファッションを楽しんでいる岡田さん。妊娠中のおしゃれはどのように楽しんでいましたか?

岡田さん
特に新しく妊婦さん用の服を買ったりすることはあまりなく、手持ちの服から妊娠中でも着られるものを選んで着ていました。唯一買ったのはマタニティデニム。さすがに妊娠後期はパンツが入らなくなってきたので、ウエストゴムがリブのはらまき状になっているものを新調しました。おなかがすごくラクなので、とても重宝しました。今回は15年ぶりの妊娠だったので、初産のときの記憶がもうほとんどないのですが…(笑)、でも、長男のときもだいたい同じ感じだったと思います。

——具体的には、どのようなファッションだったのでしょうか。

岡田さん
ほぼ毎日、自分のブランドである「MOI」のワンピースと、マタニティデニムの組み合わせで過ごしていました。「MOI」はレディースブランドで、妊婦さん用ではないのですが、基本的にはいろんな体型の方に合うようにフリーサイズでデザインしているので、臨月でも着られるものが多いんです。自分の身体のシルエットが劇的に変わるというのは貴重な体験で、デザイナーとしてもとても勉強になったように思います。

——その他、妊娠中に新たに購入したものはありますか?

岡田さん
リラックスタイム用に、パジャマを買いました。こちらも特にマタニティ用ではないのですが、自宅のラグとおそろいの大好きなベニワレンの柄が気に入ったのと、ウエストがゴムですごくらくちんで。これは産後の今もたくさん着ています。あとは、茜染めのシルクのはらまき。おなかがやさしく包まれる感じがとても心地よかったです。普段は冷え対策にも無頓着で、裸足で過ごすような野生児タイプなのですが(笑)、冬の出産だったこともあり、さすがに妊娠中は意識的におなかや足先を温めるようにしていました。ファッションの話題とは異なりますが、妊婦さんも飲める漢方のブレンド茶も愛飲していました。

コート姿の岡田さん

——妊娠中に着たい色やデザインが変化する…みたいな感覚はありましたか?

岡田さん
それはほとんどなかったですね。サイズの問題はもちろんありますが、妊娠中も普段と変わらず、着たいものを好きに着ていました。「MOI」のムートンのパッチワークを着たりして、ド派手な妊婦でしたよ(笑)。

そういえば、「MOI」のグラデーションの草木染めのワンピースが気に入ってよく着ていたのですが、着ているとすごくいろんな方にほめていただいたのが印象的でした。妊婦さんのお客さまが同じワンピースを着ているのを見て、おなかの大きな妊婦さん特有の神秘的な感じに、ナチュラルな草木染めの色合いがすごく似合っていて素敵だなぁ…と我ながら改めて思いました。趣味嗜好とはまた違う話になりますが、妊娠中って、自然を感じるディテールが似合う時期なのかもしれませんね。ちなみにそのワンピースも、産後もずっと愛用しています。

——お話を聞いていると、身体が変化しても、基本的に「いつもの自分」という芯の部分はほとんど変化していませんね。

岡田さん
できるだけ物を捨てたくないから、そのときしか着られないものはもったいないし、適当に妥協して選ぶこともしたくないし…。洋服選びに限らず、だいたい、すべてのことにおいてそうかもしれませんね。環境や状態が変わっても、自分の芯のようなものは全然変わらないような気がします。

唯一大きく変わったといえば足もとのおしゃれで、私は背が低いこともあり、普段はヒールのある靴を好んで履いていたのですが、妊娠してからはぺたんこの靴やスニーカーを履くようになりました。でもそれも、仕方なく選ぶという感じではなくて、ヴィヴィッドなカラーのスニーカーをコーディネイトの差し色にしたりして、ファッションの一部として自分らしく楽しんでいました。安定感が抜群なので、産後の今もぺたんこ靴の習慣は続いています。でもそろそろまたヒールが履きたくなってきたから、シーンを選びつつ、ヒールのおしゃれも楽しんでいきたいです。

白いワンピースと観葉植物

——好きなものに対する自分の芯がしっかりしていると、環境や身体が変化しても臨機応変に対応しつつ、日々のファッションを普段通りに楽しめるのかもしれませんね。

岡田さん
でもさすがに、産後の今は毎日わちゃわちゃで、ゆっくりとコーディネイトを考える時間もなく、手の届く場所にあった服をそのまま着る!みたいな感じですよ(笑)。赤ちゃんがおなかのなかにいてくれた妊婦時代のほうが、日々のコーディネイトは楽しめていたかもしれません。まぁでも、そんな状況も含めて、今は今で、めいっぱい楽しめたらと思っています。

岡田奈美

PROFILE

岡田奈美このライターの記事一覧

大阪発のファッションブランド「MOI」デザイナー。メンズリメイクブランド「ink」のデザイナーである夫の岡田真幸さんと共に、大阪の昭和町でコンセプトショップ「PERK」を営む。2019年12月に縫(ぬい)ちゃんを出産。1才を迎えたばかりの縫ちゃん、15才の心温(しおん)くんとの4人暮らし。
@ moi___official

(制作 * エチカ)

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